アントキノイノチ
さだ まさし
【あらすじ】
21歳の杏平は、高校の同級生の一人が許せず殺意を芽生えさせ、心の病を抱え高校を中退。
何年か引きこもっていたが、父親の友達の会社に見習いで入社することに。
そこは遺品整理業の会社で、仕事はとても大変であった。
先輩たちは汚れ仕事も厭わず、汗を流し、仏さんの尊厳を守りながらも淡々と仕事をしていく。
仕事をすればするほど、生きることの重さを知っていく杏平。
爽やかな涙が流れる、感動の物語
【あらすじ】
シングルマザーの里里は、不倫相手の子どもを産み誰にも頼らず一人で育てている。
里里の母・朋子とは折り合いが悪く、朋子は幼少期に母親に棄てられた為、家族というものを信じずに暮らしている。
女性の自立を援助する団体の代表を務める晴美は、朋子を棄てた母・加寿が残した土地を寄贈されていた。
晴美もまた過去に囚われながら生きている一人である。
晴美は加寿が戦中・戦後と付けていた家計簿を見つけ、それが里里の手に渡る。
加寿は男と逃げ心中したと、朋子も里里も伝えられていたのだが真実は違ったのである。
加寿が必死に生きてきた証ともいえる家計簿…
加寿、朋子、里里と世代を超えた女たちの物語