ほかならぬ人へ
白石 一文
【あらすじ】
名家の出である明生は、決められていた婚約者ではなく結婚相手を自分で選び、実家とは距離を取って暮らしている。
しかし妻に裏切られ、別居に。
いつも愚痴を聞いてくれ、仕事の相談にも乗ってくれる、上司の先輩。
決して美人ではないが、とても居心地がよく、それでいて甘えさせてはくれない先輩は自身も病気で闘病、夫であった人にも先立たれと苦しい過去を過ごしていた。
各々が突き詰めて出した結末とは…
表題作 「ほかならぬ人へ」と「かけがえのない人へ」の二作
愛の本質に挑む純粋な恋愛小説
第142回直木賞受賞作