本の記録

にぎやかな落日

朝倉　かすみ

【あらすじ】

北海道で独り暮らしをする83歳のおもちさん。

苦楽を共にした夫の勇さんは施設に入ってしまい、子供たちも独立している。

東京にいる娘は一日に二度電話をくれ、息子の嫁は何かと気にかけ寄ってくれる。

お友達もたくさんおり、毎日楽しく暮らすおもちさんだが持病が悪化して独り暮らしは難しくなっていく。

不安と苛立ちと寂しさと、ほんのちょっとの幸せと後悔と懐かしさなど老境の心情が切々と迫ってくる。

ひとりの老女の内面に寄り添う静かな静かな物語