色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
村上 春樹
【あらすじ】
多崎つくるは鉄道会社に入り、駅を作る仕事をしている。
彼には高校時代、毎日行動を共にした四人がいた。
四人とも名前に色が入っていて、アオ、アカ、シロ、クロと呼び合っていた。
つくるには名前に色がなく、何の特色もない取るに足らない人間だと自身の事を思っていたが、不思議と五人でいるときは調和が取れて楽しく過ごせていた。
大学で東京に出たつくる。
ある日を境に、四人がつくると会うことを拒否し、原因もわからずつくるは死ぬことを考えるほどに落ち込む。
死の淵からなんとか立ち直ったつくるだが、そのまま15年以上が経つ。
過去に向き合うことを決意したつくるが、やっと知り得た真実とは…